トップ > プロが教えるカーケア道場 > ボディ磨きの極意 > その② ボディの艶を出す前に付着物を取る!

その② ボディの艶を出す前に付着物を取る!

付着物を取り、ボディー全体をシャープに整える

汚れの原因となっている付着物を認識する

その① コントラストをとにかく上げることに専念!  に通ずる 所はありますが、今度はボディやパーツの隙間ではなくメインとなるボディ表面のお話です。
車を使用していると、ボディ表面には色々なダメージが付着してきます。そのダメージの種類やどのようになるのか等は「汚れのメカニズムと落とし方」にて詳しくご説明させていただくとして、ここではその付着物の簡単なご説明をしていきます。

ボディに付く付着物の代表的なものとして「鉄粉」「ピッチ」「 虫の死骸」「鳥の糞」等が上げられます。「 虫の死骸」「鳥の糞」は一目で見てそれと分かるのですが、ボディの色によっては「鉄粉」「ピッチ」はやや見えづらく、大きさも小さいものが無数、といった形のため、一般の方には認識されにくいかも知れません。
平らなボディに表面に付着物が付いてくると、これもまたボディ表面がシャープに見えません。「何か付いている」と、特に認識されなくても、何となく違和感のあるぼや~っとしたボディ面に見えてしまいます。

鉄粉

上の左側の写真は、一見変哲もない普通のボディ表面です。
写真だけでは鉄粉の存在が示しづらいため、鉄粉除去剤を振りかけてみた写真が右の写真です。
鉄粉が鉄粉除去剤に反応して紫色に変化して流れてきています。このボディ(左側)、一見綺麗に見えるのですが、鉄粉がかなり付着しており、その鉄粉の状態を頑張って写そうとしたのですが結局写らず、鉄粉除去剤をかけました・・・。
まず、手で触るとザラザラとしていますので、洗車時等に意識して見たり、触ったりすることで確認できます。
鉄粉付着のメカニズムはこちらからご覧いただけます。

虫の死骸

特に夏場に多いのですが、高速道路などを走行すると前のバンパー、グリル回り、ボンネット、窓ガラスに、すごい量の虫の死骸が付着します。 これは、明らかに見てそれと分かるものですので、洗車等していたら気付きます。
付着が見られて暫く放置した物などは強固にこびり付いてしまい、洗車だけでは除去することができません。
また、死骸自体は除去できたとしても、塗装面に跡を残したり、変色させたりしている場合があります。
虫の死骸や跡も「コントラスト」を損なうため、 適切な方法で除去します。
虫の死骸付着のメカニズムはこちらからご覧いただけます。

ピッチ・タール

上の写真は、知らず知らすのうちにボディ面の主に下回りに付着するピッチ・タールの写真です。
車の下半身とも呼べるドアから下半分に付着し、黒い塊となって付きます。
写真では少々見ずらいですが、上の写真の黒い点の部分は全てピッチ・タールです。
これは、跡に残ってしまう程ではないですが、やはり「コントラスト」を落とし、見栄えが悪くなりますので除去します。

ピッチ・タール付着のメカニズムはこちらからご覧いただけます。

徹底的に付着している物を除去しよう

工程:各付着物専用の液剤と、ポリッシングリキッドを使用して除去
>下回り(ピッチ・タールの除去)
>ボディ上面(アイアンドロップでの鉄粉除去)
>ボディ上面(ネンドでの鉄粉除去)
>フロント回り(虫の死骸の除去)

合わせて読みたい

プロの目から見た、ボディ磨きの着眼点!!

プロの目から見た、ボディ磨きの着眼点!!

プロはここを見て車を綺麗にしています

ボディ磨きに特化した業種といえば、カーディティーリング業(コーティング業)です。中古車のコーティングには必ず、下地処理と呼ばれる「ボディ磨き」作業があり、その「下地処理」の出来の良し悪しによって、仕上がりのクオリティまで変わってきます。こちらのコーナーでは、一般の方でも可能なコーティングプロも行っている「車を綺麗に見せるポイント」を抑えた「ボディ磨き」をご紹介します。 「ボディ磨き」とは単刀直入に言うと、凹みとか、塗装の剥がれまでいっていない、お車についている 色々なボディダメージを取り去り、新車時のような綺麗な状態に戻す事を言います。いわゆる、「コーティングをかける前の下処理」の事です。お車を長く乗ってると、知らず知らずに色々なダメージがボディに付いているものです。このダメージを適切な方法で処理することで、想像もできない程、綺麗な状態を作り上げることが可能になります。「車を磨く」とか言いますが、実際に磨いてみると、本当の意味での「車を磨く」とはこういうことなのだな、ということがよく分かります。 中古車のコーティングを施工する作業には、通常こういった作業が含まれておりますが、一般の方々 にはあまり馴染みのない用語かもしれません。コーティングを施工した経験がある方ならお分かりかと思いますが、中古車にコーティング加工を 専門店に依頼した場合、えらくピカピカになって戻ってきた記憶があるかと思います。下地処理の事を、元々知っている方は別として、「コーティングを施工したから綺麗になった」と 認識されている事が多々あります。が、しかし、実は、コーティングをかける前に行った下地処理 でピカピカに綺麗にしておいて、最後の保護であったり、最終の艶出し等に、コーティングをかけ でいます。

その① とにかくコントラストを上げることを念頭に置く!

その① とにかくコントラストを上げることを念頭に置く!

コントラスト・シルエットをくっきりする事をイメージする

ただ漠然と「とにかくコントラストを上げる」と言っても、何やら分かりません。ここでは、ボディ表面のツヤとかはとりあえず置いておいて、その他の部分のコントラストについてお話します。まず、上の画像をご覧ください。 どうでしょう?右の画像はぼんやりして、左側の画像の方がクッキリして見えませんか?これは単に、ソフトで右側の画像の方に多少、「ぼかし」を入れて並べただけですが、2つ並ぶと見え方が随分と違うのがお分かりいただけると思います。「コントラストを上げる」とはまさにこれで、ぼや~っとしている箇所をクッキリさせる、 各パーツとパーツの境界線をクッキリさせることです。いわゆる、シャープな方が綺麗に見えるということになります。パソコン上では、ソフトの操作一つでこんなこともできますが、実際の車の場合はそうはいきません。通常はどの車も、新車時は左の画像のような状態ですが、何年か乗っていると右の画像のような状態に変化してきます。各パーツとパーツの間に溜まった汚れ、水垢、色あせ、がお車を汚く見せてしまいます。

その③ 汚れを落としボディの艶を出す

その③ 汚れを落としボディの艶を出す

汚れを落として光沢を上げて美しい艶を出す

車の細かい部分を綺麗にしたら、いよいよメインとなる部分「ボディ表面」にかかります。プロは、ここでポリッシャーと呼ばれる機械で艶出しや、ボディ表面に入った細かいキズ(スクラッチとも言う)と表面の塗装の劣化している部分を合わせて除去していきます。除去とは言っても、取り去る除去ではなく、磨いて除去します。ポリッシャーを使ったこの作業になると、一般の方では現実的に難しい(結構な騒音がする、場所や電気が必要、技術も必要) ため、手磨きにて可能な範囲の作業を行います。メインとなる作業の目的は塗装面の艶出し、水垢除去です。 プロは上の写真のような機材を使用して、ボディ面の艶出しから水垢除去まで行います。ポリッシャーやバフ、研磨剤にいたるまで、まだまだ色々な機材がありますが、使用するプロの好みであったり磨き方でチョイスする道具が変わってきます。機械で量産されるものではなく、人の手によってクオリティが左右されるのが、良くも悪くも一つの特徴です。また、その分奥がかなり深いとも言えます。