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その③ 汚れを落としボディの艶を出す

汚れを落として光沢を上げて美しい艶を出す

メインとなるボディ表面の処理

車の細かい部分を綺麗にしたら、いよいよメインとなる部分「ボディ表面」にかかります。
プロは、ここでポリッシャーと呼ばれる機械で艶出しや、ボディ表面に入った細かいキズ(スクラッチとも言う)と表面の塗装の劣化している部分を合わせて除去していきます。
除去とは言っても、取り去る除去ではなく、磨いて除去します。
ポリッシャーを使ったこの作業になると、一般の方では現実的に難しい(結構な騒音がする、場所や電気が必要、技術も必要) ため、手磨きにて可能な範囲の作業を行います。
メインとなる作業の目的は塗装面の艶出し、水垢除去です。

プロは上の写真のような機材を使用して、ボディ面の艶出しから水垢除去まで行います。
ポリッシャーやバフ、研磨剤にいたるまで、まだまだ色々な機材がありますが、使用するプロの好みであったり磨き方でチョイスする道具が変わってきます。
機械で量産されるものではなく、人の手によってクオリティが左右されるのが、良くも悪くも一つの特徴です。
また、その分奥がかなり深いとも言えます。

水垢・汚れ

上の写真は、左側がRV車のフロントバンパーにびっしりと垂れた水垢汚れ、右側がフロントドアのアウターハンドルから下にかけてびっしりと垂れた水垢汚れとなります。
これらの汚れも例に漏れず「コントラスト」を落とす原因となりますので、しっかり除去します。その時、表面全体も磨いてすべての面の艶出し・汚れ落としを行います。
水垢付着のメカニズムと落とし方はこちらからご覧いただけます。

傷ついて、色褪せしてしまった塗装面

黒い車にはこちらの方がよく目立ち、折角の黒が白っぽく見えてしまいます。
頻繁なワックス掛けで傷ついて(スクラッチキズ)しまったり、放置しっぱなしの車だと雨や汚れで塗装が白っぽくなってしまったりします。一度こうなってしまうと、完全に修正するためには磨きが必要となります。
「黒い車の手入れは難しい」と言われるのもここにあります。
ただ、艶がない=キズ、色褪せ となりますので、ここを修正できれば艶が復元し、驚くほどに綺麗になります。
また、完全に消えてしまわなくても、ある程度の艶を戻すことができれば車はかなり見違えて見えます。
スクラッチ洗車キズのメカニズムと消し方はこちらからご覧いただけます。

汚れを落としてボディの艶を取り戻そう

工程:ポリッシングリキッドを使用してキズ取り、汚れ落とし、艶出し
>ドアアウターハンドルの爪の痕の除去
>ボディ表面の水垢落とし+艶出し(ポリッシングリキッドで手磨き)
>傷ついて、色褪せしてしまった塗装面を修復する

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